Children of the New Century
(c) Mitsuko Komuro

 

1988 君はここにいる ひとりきり明日をみつめて
1999 君はどこにいる New age's comin' up

Everybody, children of century
New century
Everybody, come together now

手の平に乗る地球儀で 世界を指でたどってみる
生まれかわる歴史の中 何が刻まれてゆくのだろう
哀しみに出会うたびに 信じるものを失くしそうさ
この国がこの胸が 限りなく時に流されて

1988 君はここにいる 夢はまだつかめないけれど
1999 君はどこにいる しなやかに時をくぐり抜けて
We are the children いつまでも
1988 何も縛られず 君は君 何も恐れない
1999 今は見えないものが つかめる日が来る

Everybody, children of century
Everybody, children of century
New century
Everybody, children of century

新しい時代のドアの向こう側に何があるのか
バイブルも神話にも 答えをみつけ出せはしない

1988 君はここにいる 夢はまだつかめないけれども
We are the children いつまでも
1999 今は見えないものが つかめる日が来る

Everybody, children of century
Everybody, children of century
New century
Everybody, children of century
Step into the new

Welcome here tonight.
(今夜、ここへようこそ)
This is our invitation, this is our celebration.
(ここに招待しよう、ここで羽目をはずそう)
Through the darkness, through the silence.
(暗闇を抜けて 静けさを抜けて)
We will reach the dawn.
(いつか夜明けに行き着くだろう)
We are the children of the new century.
(僕たちは 新しい世紀の子供たち)

作詞 小室みつ子
作曲 小室哲哉


なんともはや…。「1999 君はどこにいる」 という問いかけに答えられる時が来るとは…。 個人的に思うことは、…なんにも変わっていない自分がここにいるって感じです。はぁ。…と溜息をついても仕方がないですね。このアルバムは、「Carol」と共に、思い出深いアルバムです。TM のメンバーとも息があってきて、心から楽しんで詩を書いている時期でした。LA のレコーディングにも同行して、またもや、ヒマな時間に、ひとりで探検して遊んでました。ただ、NYと違って、LAはクルマがないと手も足も出ない場所なので、もうひとつ、好奇心をそそられない場所でしたが。個人の生活があまりかいま見れないというか…こぎれいというか…。人間観察が好きな私としては、ちょっとつまらない街かな。LAを舞台に何かを書きたいという気にもならなかったです。でも、レコーディング自体はとても楽しかったです。あとちょっとで1999年も終わり。変わらない、変われない自分がここにいて、ちょっと、悲しいような嬉しいような…。とりとめもないコメントになってしまいました。

back to menu


Kiss You
(More Rock)
(c) Mitsuko Komuro

 

モノクロームのtelevision カラフルにmake up quickly (すばやくメイクアップ)
時はすぐahead of yesterday (昨日を打ち負かす)
〔Nothing's the same〕(同じものはどこにもない)
From radio star to video star (ラジオスターからビデオスターへ) あけ渡された
Kingdom (王座)はめまぐるしい You know
〔So is the world〕(世界もまたしかり)

不可能な夢を見るのは fool or crazy, they said (バカかクレージーと人は言う)
リアリストたちが笑う So what ? (それがどうした?)
Car, telephone, spaceship, so many things (クルマ、電話、宇宙船、たくさんのもの)
君をとりまいた
かつては夢だった現実 気づいているか

時代を支配する暗闇の声
夢は止められない 未来まで変えられない
クールじゃない シュールじゃない 君だから
あの月にキスを投げ carry on your dream (夢を持ち続けるさ)

I kiss you for Bright & Dark What you been-a doin' now ?
(光りと暗闇のために君にキスしよう …君は今何してる?)
I kiss you for Black & White Where are you gonna go tonight ?
(黒と白のために君にキスしよう… 今夜は何をするの?)
I kiss you for Old & New Lookin' for the day again
(古きものと新しきもののために君にキスしよう… もう一度あの日を探して)
I kiss you for Good & Bad Then you come around to me
(良いものと悪いもののために君にキスしよう… そして君は僕に戻って来る)

地球を駆け巡る冷たいニュース
頭を振るたびに明日まで逃げそうさ
down な気分 sick なヘッド抱えても
この夜にキスを投げ carry on your life (毎日を続けるさ)

不可能な夢をかなえる fool or crazy, All right (バカかクレージー、それでけっこう)
ペシミストたちの嘆き So what ? (それがどうだっていうんだ?)
〔Difficult to do〕(難しいことさ)
You go down, go up so many times (君は何度も落ちたり上ったり)
君を引き寄せる
かつては夢だった現実 忘れてないか

与える者たちと奪う者たち
作られたシステムと作り出すシステムに
立ち止まらない 惑わされない 君だから
この都市にキスを投げ carry on your life

君のいる夜に What you been-a doin' now ?
僕のいる夜に Where are you gonna go tonight ?
同じ星がある Lookin' for the day again
同じ朝が来る Then you come around to me

地球を駆け巡る 冷たいニュース
頭を振るたびに 明日まで逃そうさ
クールじゃない シュールじゃない 君だから
あの月にキスを投げ carry on your dream

閉じ込めた闇を What you been-a doin' now ?
開け放つ光 Where are you gonna go tonight ?
動けない君を Lookin' for the day again
解き放つ力 Then you come around to me

I kiss you for Bright & Dark What you been-a doin' now ?
I kiss you for Black & White Wherer are you gonna go tonight ?
I kiss you for Old & New Lookin' for the day again
I kiss you for Good & Bad Then you come around to me

作詞 小室みつ子
作曲 小室哲哉


この曲は、とにかくサウンド&リズムが最優先なので、英語だらけになってしまいました。大変だったけど考えるのは楽しかったです。リズムに言葉がすっきりとハマるときの気持ちよさ…これがあるから、作詞をしてるんじゃないかなって思う。ちなみに、作詞をするときは、すべて曲が先にあります。詩先で作詞をしたのは、今までにたった一度だけです。この曲をカッコよく歌いこなしたウツはすばらしいです。また、ステージで見たいな。

※2000年9月。英語の訳を付け足しました。一応、すべて、意味があり、脈絡があるので、カッコ悪いかもしれないけど、できるだけ訳をいれていくつもりです。TM 復活後のライブ、横浜アリーナでのオープニング曲でした。あらためてウツはえらいと思った(^^;;; 当時、デモを聴いて、悩み狂ったものです。壮大なパズルを解くのにも似ている感覚というか…。カッコよくてすばらしい楽曲だから、頼まれた時は、それに見合う歌詞をつけられるだろうかと、不安でいっぱいでした。何度か書き直しましたが、今になって思うと、この曲に歌詞を書かせてもらえた私は幸せです。この1曲で、メタルスライム級の経験値をもらったような気がします。てっちゃん、ありがとう…と、ふとつぶやきたくなった(^^;;;。

back to menu


Be Together
(c) Mitsuko Komuro

揺れてる君のdancin' shadow(踊る影
瞳 くぎづけ
ドアの前 クラクション鳴らせば
夜が始まる

セラミックの月 プラスティックの星
ふたりだけがリアリティ
君のキスに夜がため息
So Sweet, My Angel
(とてもスイート 僕のエンジェル)
Give it to me, all of your night
(君の夜を、全部、僕におくれ)

Be together Be together 今夜は
(一緒にいよう 一緒にいよう)
Say you love me Say you love me 朝まで
(愛してるって言って 愛してるって言って)
Be together Be together 踊るよ
Shake, Shake, Shake my soul
(僕の魂を揺さぶってくれ)

ふたりエモーションはフォルテッシモ
離れられない
ためらう心 乱して
街に踏み出せ

哲学者でも カサノバでも
恋にペナルティはない
君の指に星がとまるよ
So Bright, My Angel
(なんてまぶしい僕のエンジェル)
Give it to me, all of your night

Be together Be together 確かな
Say you love me Say you love me 夜明けを
Be together Be together 抱きしめ
Shake, Shake, Shake my soul

Be together Be together 今夜は
Say you love me Say you love me 朝まで
Be together Be together 踊るよ
Shake, Shake, Shake my soul

作詞 小室みつ子
作曲 小室哲哉


1999年になって、いきなりメジャーな曲になるとは…。思いもよりませんでした。TM の曲で100万枚越えたシングルって、これが初めてじゃないのかな…? でも、鈴木あみさんヴァージョンを聞いている人のほとんどは、オリジナルを聞いたことなかったでしょうね。何度もライブのオープニングを飾った曲。いいメロディです。カヴァーに関しては、みなさま、いろいろご意見おありでしょう。歌う人によって、曲は別な曲として生きていくんだと思いますです。そういえば、「カサノバってなんですか?」という質問がメールで何人かから来てました。返事してなくてごめんなさい。イタリアの文筆家ですが、どちらかというと、女性関係で身を持ち崩した僧職見習いの人として有名(だと思う)な人です。昔の人ですけど。詩の大意を説明するのは無粋ですが、まあ、恋することに関しては、知的な人だろうが、女たらしだろうが、同じだってことです。そういえば、「第二の性」を著した、フランスの超知的な女性作家、故ボーヴォワールでさえ、アメリカの恋人に送ったラブレターで、「私のくまちゃん、キスしたい〜、会いたい〜、だっこしたい〜」(正確ではありません、念のため)という感じに近い文章を書いてました。あれ読んだとき、ショックだったぁ。いや、当然なんだけども…。恋するものに、罪はありませぬ…。だから、みなさま、友達が恋に狂って、変なことしたり、馬鹿なことをしても、恋ゆえと、笑って見守ってあげませう(私もそうしてもらっている(汗))。

back to menu


Human System
(c) Mitsuko Komuro

 

少女は泣きながら目を覚ました ひとりぼっちで
鏡に話しかけてる同じ毎日 同じ白い顔

少年はポケットにナイフしのばせて くちびる噛みしめる
汚れたシャツの襟元 いつもの朝といつもの苛立ち

出会えない ふたりの relation (関係)
街角で今 すれ違ってゆく
捜してる 互いの affection (愛情)
めぐり会えたら 何かが変わるのに
She is here and he is there
(彼女はここにいて、彼はあそこにいる)
街のどこかで呼びあうよ

人はそれぞれの暮らしの中 流されそうになる
一億分の一の偶然を知らずに 今を生きてゆく

出会えない 誰かの relation
別々の朝 迎えてゆくように
いつの日か 互いの direction (方向)
重なるのなら かけがえのないこと
I am here and you are there
(僕はここにいて、君がそこにいる)
街のどこかで確かめたい
Yes, I'll be there and You'll be somewhere
(そうさ、僕はそこに行って、君はまた別な場所に行くだろう)
たとえめぐり会わなくても

教科書に落書きした少女の短い歌は
少年がカバンにつめた夢と同じ

出会えない ふたりのrelation
街角で今 すれ違ってゆく
捜してる 互いのaffection
めぐり会えたら 何かが変わるのに

出会えない 誰かのrelation
別々の朝 迎えてゆくように
いつの日か 互いのdirection
重なるのなら かけがえのないこと

She is here and he is there in the human system
I am here and you are there in the human system

作詞 小室みつ子
作曲 小室哲哉


よく、私の詩のテーマは「夢」だって、言われるのですけど、私自身は、「夢」というと、なんだかあいまい過ぎて、実はテーマにしているわけではないんです…。それよりも、私がとらわれているのは、この曲のテーマのようなもの。「出会えない誰か、または出会えない風景、もの」を考えるとき、ちょっと悲しくなったりする気持ちかな。学生の頃、よく本屋さんや図書館に行って、同じようなせつなさを感じました。この世に存在する本の膨大さに圧倒されてました。生きている間に、存在するすべての本を読むことはできないし、出会えないすばらしい本がいっぱいあるんだろうなって思って、ちょっと悲しくなるっていうか。うまく説明できません。逆に、すてきな人や、すばらしい本や映画に出会ったときは、よくぞこの世の中で出会えたなあと、心から嬉しい。出会えただけで、何かが変わることもあるわけで。……とにかく、そういう気持ちが、私の一番のテーマです。
ちなみに「Human System」という言葉は、実は人体組織(循環系)のことも意味するのだけれど、この詩の場合は、この世の中で出会えたり、出会えなかったりして、すれちがっている人間関係を含む大きな世界観のことを意味してます。太陽系とか、宇宙とかのことを System という言葉で表すことから、出てきた造語みたいなもんです。

back to menu


Telephone Line
(c) Mitsuko Komuro

灯りを消して 窓を開けると
ミルキーウェイが降りて来る
受話器から つぶやく声
同じ星座 みつけたいね

陽気なDJ ラジオの音も
なぐさめに ならなくて
ダイヤルを まわしたのは
静かすぎる 夜のせいさ

いつからだろう
友だちだった
君が変わる
切なくなるほど
触れそうで触れぬ 心を抱いて
I call you everynight
(毎晩君に電話してる)
'Cause I fell in love with you
(だって、君に恋しているから…)

幼い頃の 想い出話
傷ついた恋さえも
語りあう ふたりなのに
大事なこと 言いだせない

テレフォン・ライン
つなげておくれ
この想いを
彼女の胸まで
近くて遠い 心が痛い
I call you everynight
(毎晩君に電話している)
'Cause I want to feel you. . . .till the dawn
(だって、君を感じていたいのさ…夜明けまで)

作詞 小室みつ子
作曲 木根尚登


LAのホテルの部屋で、ベッドに転がりながら、この詩を書きました。ずっと友達でいたのに、ふと気がつくと、恋をしていて、でも、言い出せない……というようなシチュエーション。意識したとたん、ぎこちなくなって、あっけらかんと笑い合うこともできなくなったり。恋を告白したとたん、友達でさえいられなくなったら…という怖さもあるでしょう。いい関係を保つには、ジェンダー(性差)を越えないとだめですね。私のばやいは(誰も聞いとらん!)、異性を意識しない人に対してはとってもほがらかで、おしゃべりで、優しくできるのに、異性を意識している(というかすでに好きになっちゃってる)相手には、冷たい態度になってしまうらしいです。実は緊張して逃げたいだけなんだけど。昔、「ずっと嫌われているんだと思ってた。避けられていたもんね」と、好きな人に言われたことがあった…。とほほ。なかなか、うまくいかないものですね。はぁ。…て、溜息ついてどうする。

back to menu


Leprechaun Christmas
(c) Mitsuko Komuro

Bye bye to sunrise キャンドルの光
(さよなら、サンライズ)
道行く人に 清らかに鐘がなる
Hello twilight 雪の輝きが
(ハロー、夕暮れ)
ツリーを飾り 月明かりに揺れる

Who's laughing who's crying この夜に
(誰が笑っていて、誰が泣いているの)
Who's dancing who's fighting still now
(誰が踊っていて、誰が今でも闘っているの)
誰もが 幸わせ呼ぶ鳥を捜し続けてる

Have a merry Christmas
merry merry Christmas
Have a merry Christmas
すべての街角から

Have a merry Christmas
merry merry Christmas
Have a merry Christmas
すべての窓に

Who's coming who's leaving この夜に
(誰がやってきて、誰が去っていくの)
Who's giving who's taking still now
(誰が与えて、誰が今でも奪っていくの)
明日も あの日も あの時も忘れないメロディー

Doo doo di da da Santa Claus is coming
Doo doo di da da Hear the people singing
Doo doo di da da Hear the bells ringing
Doo doo di da da Merry Christmas tonight

Bye bye to sunrise キャンドルの光
道行く人に 清らかに鐘がなる
Hello twilight 雪の輝きが
ツリーを飾り 月明かりに揺れる
Who's laughing who's crying この夜に
Who's dancing who's fighting still now
誰もが 幸わせ呼ぶ鳥を捜し続けてる

Who's coming who's leaving この夜に
Who's giving who's taking still now
明日も あの日も あの時も忘れないメロディー

虹に触れたかった
雲を抜けたかった
風に乗りたかった
空を越えたかった
雨を止めたかった
君を愛したかった

Have a merry Christmas
merry merry Christmas
Have a merry Christmas

作詞 小室哲哉・小室みつ子
作曲 小室哲哉・木根尚登


小室てっちゃんと共作の場合は、だいたい、先にてっちゃんが書いています。だから、テーマもてっちゃんが決めている場合が多いです。そのテーマを私は私で、理解して、自分なりにさらに広げて、詩を継ぎ足すっていうか、そういう作業かな。…でも、実は、この詩は、具体的にどういう経緯で書いたのか、覚えていません(汗)。すみませぬ。曲も、木根ちゃんとてっちゃんの共作だし。みんなで、作ったのね(簡単にまとめるヤツ)。この曲が好きだって人、けっこう多いみたいです。

back to menu


Fallin' Angel
(c) Mitsuko Komuro

 

エンジンオイルがヒートして スクランブルでトラブル・ダウン
ラジオはノイズだらけで 犬は吠えたてる
歯車はずれた 夜が転げだしたよ
ダメになりそうさ Crazy night (狂おしい夜)

誰かに笑いかけてる 君を追いかけて
ききわけのない Heart is so jealous 街をさまようよ
見知らぬ背中が 君を抱き止めている
突然すぎるよ Helpless night (救えない夜)

ひび割れた空に
天使が堕ちてく Fallin' down
さげすまれてもいい
奪い返したい Give me back
夜のドアを たたき続けて Nobody's here

ジュークボックスを蹴飛ばせば リズムにつまづいて
止まらないさ Heart is so jealous 床にすべり落ち
倒れてる椅子と 悲しげなFashioned love song
君を求めてる Helpless night

ネオンの谷間に
天使が堕ちてく Fallin' down
愛していること
初めて気づいた give me back
君の心 眠れない街で引き止めて

There's no room in my broken heart
(傷ついた心にはもう何も残っていない)
You alone can make me live again, I'm falling' down
(君だけが、僕をもう一度生きさせてくれる。僕は落ちていくよ)
さげすまれてもいい
奪い返したい
Give me back

作詞 小室みつ子
作曲 木根尚登


カッコいい男の人が、ズタボロになって、みっともなく自分をさらすというシチュエーションは、絵になります。だからこそ、ハンサムだとかセクシーだとか言われる俳優さんの多くが、汚れ役、みじめな役ってのをやりたがるのではないのかなあと、勝手に思ってます。 なので、ウツも、モテそうだから(笑)、逆に女性にふられて、ぼろぼろになった歌とか似合いそうだと、これもまた勝手に決めつけて、けっこうこういうシチュエーションの詩を書いてます。「Spanish Blue」とかね。 よく、小説とか歌詞は、自分の体験で書くんですかって聞かれるけれど、私の場合、自分のこと書くことは、ほとんどありません。完璧に、客観的に歌う人を見て、物語を想像していくだけです。小説なんて特に、「こういうキャラクターがいて、こういう会話があったら、おもしろいなあ」って、その気持ちだけで、書いてますから。作詞も同じで、詩を書く前に、必ず、ストーリーを考えて、場所、時間、どういう関係、周りの風景は何が見える…とか、いろいろと舞台装置を決めてから、書き始めます。映画を作るような感じでしょうか。

back to menu


Resistance
(c) Mitsuko Komuro

 

あの日 君を見送ったのは 砂が風に飛び散るスティション
レールウェイが遠くかすんで 街に冬が近づいていた
いつも違う生き方を 夢見ていた君だから
別れじゃなく始まりを みつめていたね
振り向いて 忘れない

向かい風に さからうように 遠い道を選んでゆくね
誰もいないシートの上に 重い荷物 投げこみながら
何かを見過ごしたまま 生きられない君のグラデュエイション
どんなに離れていても ひとりきりで
くじけないで I am beside you (君のそばにいるよ)

Take your time (ゆっくりやるんだ) 自由は時に
It's a long distance (道は長い) 孤独な旅さ
One day comes(その日は来るよ) 待ち続けるよ
Love is strong (愛は強いのさ) 君が好きだから

悲しみに沈む時にも 強く深く 君のレジスタンス
抱きしめた心の地図は 明日をさがす 君のレジスタンス
足もとに流れる川に don't get down don't let down 流されないで
(落ち込まないで、くじけないで)
自分らしく生きることさ don't give up don't leave out 走り続ける
(あきらめないで、すりきれないで)

今を抜け出さなくては 越えられない君のグラデュエイション
どんなに離れていても ひとりきりで
泣かないで I am beside you

Take your time 自由は時に
It's a long distance 傷みの旅さ
One day comes 強さに変えて
Love is strong 君が好きだから

目をそらさず追いかけてるか 青く高く 君のレジスタンス
燃やしている瞳の色は 明日に続く 君のレジスタンス
夜の寒さ凍える時も don't get down don't let down あきらめないで
自分らしく生きることさ don't give up don't leave out 走り続ける

悲しみに沈む時にも 強く深く 君のレジスタンス
抱きしめた心の地図は 明日をさがす 君のレジスタンス
足もとに流れる川に don't get down don't let down 流されないで
自分らしく生きることさ don't give up don't leave out 走り続ける

作詞 小室みつ子
作曲 小室哲哉


個人的に、この詩は好きです。満足してます。自分の作品に満足できるなんて、滅多にないですけどね。生きていて、一番つらいときって、身動きできないとき。英語でいうと When you get stuck. 努力して克服できる困難なら、時間をかけて解決できるし、その過程で楽しみさえ感じられるんだけども。答えもない、闘いようもない、解決しようもない問題と直面したときは、私のばやい、ダメダメになってしまいます。克服型の人間は、あいまいな問題に弱いらしい。そうゆうときは、その問題自体を手放すしかない…。Let it go…しかありませんね。執着したり、しがみついたりすると、よけいだめになります。自分が自由でいたいのなら、すべてのものもまた、自由にさせなくっちゃね……て、何の話をしてるんでしょう。「自由は時に 孤独な旅さ」 見知らぬ町をひとりふらふらさまよう時、すがすがしい孤独ってのを感じます。身動きできない問題で息もできなくなったら、そこから一度、離れて旅をするのもいいかも。この歌のように見送ってくれる人が、いなくてもいいのです。

back to menu


Come Back to Asia
(c) Mitsuko Komuro

灼けつく大地の彼方
水へ向かう旅人に
乾いた砂が 足跡焦がして

君をあの街に残し
わがままな夢をたどる
転がる石になりきれないまま

Come back to Asia
生まれてくるものに
記憶を与え
土に還るものたち

Come back to Asia
果てなく くり返す
時の営みを
愛した時 君がいる

すべては変わり続ける
永遠は どこにもない
生命と別れ アジアに抱かれて

だけど 君に伝えたい
一度は失くしたものも
再び出逢い 取り戻せるのさ

Come back to Asia
いくつもの弱さと
向かいあったよ
つかめない蜃気楼

Come back to Asia
ひとりの真夜中を
越えてゆけるさ
君に また出逢うために

Come back to Asia
生まれてくるものに
記憶を与え
土に還るものたち

Come back to Asia
ひとりの真夜中を
越えてゆけるさ
君に また出逢うために

作詞 小室みつ子
作曲 木根尚登


サハラ砂漠の星空を、一度見てみたいなあと、ずっと思ってます。アフリカまで行く勇気はないので、たぶん無理だと思うけど。宇宙の成り立ち、時間の成り立ち…とか、いろいろ考えると、文系の頭しかない私は、怖くなって気持ち悪くなってしまうのですが(笑)、何億年も存在するすべての自然のものを、カラダで感じてみたいっていう気持ちぐらいはある。パソコンの前に座って、都会でヴァンパイアしている私でも、地球のどこかの大地で、日の出と共に目覚め、自然と向かい合って、時にそれに抗い、時にそれと共生する人々に、なんとも言えない畏敬の念を持ちます。私なんて、一日で野垂れ死にそうだけども。
「2001年宇宙の旅」じゃないけれど、死んだら、宇宙のチリみたいに漂うひとつの「意識」に変わって、地球の終わりを見物してみたいなあって、いつも思います。謎なことがいっぱいあるのに、どうあがいても、知ることができずに、みんな死んでいくんだもんね。なんかくやしいなあ。宇宙の果てって、どこなんだ。地球はどうなるんだ。他の銀河系は、どんな感じなんだ…ああ、知ってみたい。…ちゅうぐらい、人間は時の営みの中では無力でありまする。だからせめて、生きている間は、できることは、きちんとやってみたいっす。一度愛したものたちなら、愛しぬいてみたいっす。…という気持ちで、この詩を書きましたん。ああ、長かった。失礼。

back to menu